『セッション』という名前について。

臨床検査技師をしていた時のこと。
24時間かけて心臓の動きを記録する検査があります。

ある日、来られた患者さまへ検査のご説明と準備をしていて
日常生活の中で胸部症状が起こるタイミングについてお伺いしたところ、
お一人目は家庭内のストレス、お二人目は職場のストレスが原因とのこと。

機械取付の間、ざっと言えば「グチ」を吐き出していただき、
そこそこすっきりしたお顔でお帰りになりました。

翌日、取り外しに来られた時に、
「検査の間、何か症状が出ましたか?」とお尋ねしたところ、

昨日、話を聞いていただいたお陰で何事もなくぐっすり眠れました。


検査としては当然NGというか失敗なわけです。
発作・症状が起きた時の心電図を記録するのが目的だからです。


でもその時、病院にかかる前に、もっと言えば胸痛にならないように
ただただ話が出来る、吐き出せる場所があればいいのに、と思ったのです。


さて。
我がサロンでは施術前後に十分な時間を空けたご予約を取らせていただいております。
それは師匠のまゆさんのサロンで、その時間があったからこそ
わたし自身の人生を振り返り、転換させることができたから。
その時間の、なんとありがたかったことか。

だからサロンを開くに当たって、このスタイルにすることは当然の選択でした。

時間分だけ触って、お茶を出した頃に次のお客様と入れ替え。
稼ぎとしてはこの方が断然いい。
場所を借りて、従業員を雇って、自分自身が枯渇する生活をしないために稼ぎは必要。
けど、それは何か違う。


話せない。
吐き出せない。
これでは身体は一瞬緩んでも、すぐに戻ってしまう。
そしてもちろん、人生は何も変わらない。


わたしがこの仕事を選んだのは、誰もが花咲き誇る人生を送ってもらいたいから。
左脳全開で鎧を着まくり、自らをぎゅうぎゅうにしていた、このわたしが、
これまでとは正反対の、ゆたかで穏やかな毎日を送ることができる。
自分次第で人生はどうにでもなるということをお伝えしたいから。


ただ話すだけでいい。
答えも、方向性も、既に各人の中にあって、今は見えなくなっているだけ。

だから、その答えが、腑に落ちる何かが見つかるまで
とことん話していただきたいと思っています。


そしてもうひとつ。
セッション中は心地よいところ、違和感があるところ、
触られたくないところ、もっと触れてほしいところ、
その時の感覚を交換しながら進めていけたらなぁと思っています。


他人との関わりの中では、何もかもをついつい我慢しがちですが、
施術中は生理的現象も感情も、なにひとつ我慢することなく表現しながら、
その時を、その空間を、このふたりで作り上げる。


だから『セッション』という名前にこだわっていきたいなぁと思います。


bloomio

しゃべって、お茶して、ゆるんで、すっきり。そんな時空間をお届けしてる、福岡市博多区の隠れ家サロンにて、チネイザン、ユーファイ、国産精油オイルトリートメントを提供。内臓に溜まった言葉にならない感情を解き放ち次の一歩を踏み出すお手伝いをしています。

0コメント

  • 1000 / 1000